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2002年01月号/第108号  [ずいそう]    

サバ釣り
徳中 征之 (とくなか まさゆき ・ 弁護士)

2000(平成12)年10月7日(土)朝5時、釣船で室蘭港を出発。快晴、波なし。サバを狙う。地球岬沖では、サバに追われた小魚が海面で跳ねており、これを狙った鳥(主にカモメ)がたくさん集まって飛び回っている。このことを「鳥山がたつ」と言う。さっそくジグ(小魚の形をした棒状のルアー)を降ろし、糸を巻く。すぐに30センチくらいの中サバがかかり、次々と釣れる。

船長に教えてもらい、血抜きは単にエラ横にナイフを入れて甲板に置くのではなく、海水を入れたバケツで泳がせた。サバは元気がいいのでバケツの中で泳ぎ暴れるが、その時に血が抜ける。この日は午後1時頃までに約80匹釣れた。フクラギ(ブリの子)も2匹釣れた。

その日、午後4時帰宅。近所や友人に配り自宅用のサバを下ろしていると、友人Tさんから電話があり、山口県の知人から生のマダイが届いたので、寿司屋に持ち込み宴会を開くから参加してほしいとのこと。

私はサバとフクラギを持って寿司屋に駆けつけた。もちろん刺身は、持ち込んだマダイ、サバ、フクラギが出たが、私は先ず酒を酌み交わし始めた。するとKさんが私に「これが一番おいしいですよ」と言う。私は当然マダイかフクラギだと思い、その指し示す刺身を見ると、何とサバである。私もさっそく食べ比べたが、断然、サバがおいしいのである。サバの塩焼きが出てきたが、これがまた群を抜いておいしい。

サバ好きの3世代6人家族に約15匹配ったが、その日の夜と次の日で全部食べてしまったと言う。もっとすごいのは、単身者に2匹配ったが、その日1匹食べて次の日に残りの1匹を食べる予定が、塩焼きがあまりにもおいしいので我慢できなくなって残りも食べてしまったと言う。

この時のサバは最良のものだったし、血抜きの処理も温度の低い固い氷で冷やして保存運搬したことも良かったのだと思う。皆においしく食べてもらったことは、釣り冥利に尽きる。また挑戦してみたい。サバさん、ありがとう。

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